森田晶子『む こ う が お か』

2013年10月19日(土)- 11月24日(日)
オープニングレセプション:10月19日(土)18:00-21:00

・会期中は、月曜日 17~23時および金・土・日曜日 13~19時のオープンとなります。
・本展のオープニングレセプションを、初日の10月19日(土)18~21時に開催します。作家も在廊します。
・なお、初日も通常通り13時からオープンいたします。
展示風景
作品
ライクアライラック
2013
パネルに油彩とアクリル, 直径44.5cm
日曜日
2013
パネルに油彩とアクリル, 直径34cm
少年の金塊
2013
パネルに油彩とアクリル, 直径30cm
バラ科
2013
パネルに油彩とアクリル, 30.3 x 91 cm

2013
パネルに油彩とアクリル, 51.5 x 72.8 cm
ペイニーズグレーのたたかい
2013
パネルに油彩とアクリル, 43 x 53.1 cm
亜種
2013
パネルに油彩とアクリル, 73.5 x 103.5 cm
Mountain Dew
2013
パネルに油彩とアクリル, 51.5 x 72.8 cm
おどり子
2013
パネルに油彩とアクリル, 直径30cm
むこうがおかのむすめたち
2013
パネルに油彩とアクリル, 72.8 x 60.6 cm
Across the Hill
2013
パネルに油彩とアクリル, サイズ可変
プレスリリース
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waitingroomでは2013年10月19日(土)~11月24日(日)まで、森田晶子の個展『む こ う が お か』を開催いたします。waitingroomでの個展は3度目となる森田は、日常とファンタジーの移ろいをテーマにした作風が特徴的なペインターです。2011年の当ギャラリーでの2度目の個展『カミナリの花』に続いて2年ぶりとなる本展では、現実と幻想の境目をよりエモーショナルに描いた新作のペインティングとドローイングを発表します。

作家・森田晶子について

1977年富山県生まれ、東京都在住。武蔵野美術大学造形学部映像科中退後、1999年に愛知県立瀬戸窯業高校陶芸専攻科を終了し、2005年にセツ・モード・セミナーを卒業しました。近年の展覧会として、2010年個展『けむる夜を着て』(waitingroom, 東京)、2011年個展『through the fog』(Satellite, 岡山)、2013年グループ展『であ、しゅとぅるむ』(名古屋市民ギャラリー矢田, 愛知)が挙げられます。絵画を立体に近い感覚で捉え、板の形も円形や変形型など自身の手で作るところからはじまり、画面のテクスチャーも何層にも重ねられた絵具がレイヤーとなり、奥行を作り出しているのが特徴的です。そのレイヤーの重なりは、同時に記憶の重なりも表現しています。記憶とは、通常一部のみ覚えていたり、知らずに作り替えていたりするものですが、そこにあった「空気感」は色濃く残る、その「記憶に残った空気」に似た肌触りを画面上に描きたいと森田は語ります。

パラレルワールドが地続きに表現された、こちら側と向こう側の世界の融合

作品の制作を通して、二面性がある物や出来事を同列に置いて考え、世の中にあふれている不思議な秩序を知りたいと森田は言っています。子供の頃は疑問に思っていたことが、大人になるにつれて「常識」や「絶対的なルール」に支配されて行き、「不思議だ」と感じる感覚や新しい物事への好奇心が、どんどん薄れて行くように感じます。森田の作品は、そういった感覚をもう一度鑑賞者に思い起こさせる空気を持っています。
今回の展覧会タイトル「む こ う が お か」には、そういった「常識」と「不思議」というパラレルワールドが、対照的にあるのではなく地続きになっているのかもしれない、という思いが込められています。「向こう側」ではなく「むこうがおか」。生まれる前の世界や死者の世界、妄想や空想の世界など、日常の暮らしと境界があるようでない世界がそこに表現されています。
本展では、新作の大小約10点のペインティング、複数のドローイング作品を発表致します。この機会に是非ご高覧下さい。

アーティスト
森田晶子
Shoko MORITA