柴田祐輔 『続・公共と自由』

2017年1月28日(土)- 2月26日(日)
オープニング・レセプション:1月28日 18:00-21:00

・会期中は、月曜 17~23時、木・金・土 12~19時、日曜 12~18時のオープンとなります。(定休日:火水祝)
・本展のオープニングレセプションを、初日の1月28日(土)18~21時に開催します。作家も在廊いたします。
・なお、初日も通常通り12時からオープンいたします。

※同展覧会は、東京都写真美術館で開催される『恵比寿映像祭2017』(2月10日~26日)の地域連携プログラムに参加しています。恵比寿映像祭2017→http://www.yebizo.com
展示風景
作品
続・公共と自由
2017
インクジェットプリント 360 x 480 mm
続・公共と自由
2017
インクジェットプリントを木にマウント 135 x 203 mm
続・公共と自由
2017
写真 サイズ可変
続・公共と自由
2017
写真 サイズ可変
プレスリリース
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WAITINGROOM(東京)では2017年1月28日(土)から2月26日(日)まで、柴田祐輔 個展『続・公共と自由』を開催いたします。当ギャラリーでは3年ぶり2度目の個展となる柴田は、人やモノ・出来事を通した虚実性に着目した作品が特徴的な現代美術作家です。本展は、2016年夏に吉祥寺のArt Center Ongoingで開催された個展『公共と自由』に続く展覧会として、社会を生きる上で私たちが共有しているとされる<公共空間>と、その路上で自然な振る舞いを見せる<ゴミ>を取り巻くカオスから、そこに立ち上がる風景の可能性を模索した、写真を中心としたインスタレーション作品を発表します。
※同展覧会は、東京都写真美術館で開催される『恵比寿映像祭2017』(2月10日~26日)の地域連携プログラムに参加しています。恵比寿映像祭2017→http://www.yebizo.com

作家・柴田祐輔について

1980年福岡県生まれ、千葉県在住。2005年に武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業後、2007年に武蔵野美術大学大学院美術専攻版画コースを修了しました。現実世界の曖昧さや不確かさに着目した作品を、映像・写真・オブジェなどを表現媒体に、インスタレーション形式で発表しています。近年の展覧会として、2016年個展『公共と自由』(Art Center Ongoing / 東京)、2016年グループ展『柴田・山本のはじめてのフェブラリー』(Art Center Ongoing / 東京)、2014年個展『BGM』(WAITINGROOM / 東京)、2014年グループ展『ねんど』(PAN/// / マニラ, フィリピン)、2014年グループ展『Some Like It Witty』(Gallery EXIT / 香港)、2013年個展『ドリブル』(Centro Cultural Borges / ブエノスアイレス・アルゼンチン)、2013年「六本木アートナイト2013」(六本木 / 東京)でのパフォーマンス『クリーニングディスコ』などが挙げられ、国内外で精力的に活動しています。

<公共空間>という虚実混在する風景

「社会を生きる上で私達が共有しているとされる公共空間。延々と続くインフラ整備の整った風景を目の前に、個人としてはとても太刀打ちできそうもない圧倒的な権力を感じ、私は無力感を覚えることがある。」と柴田は言います。政治のシステムの中で平らに均されていく公共空間の風景はあまりに当たり前のものとして平然と存在し、私たちはそれを普通の光景として捉え、日常的に無自覚で無頓着に接しています。しかしその中を注意深く見てみると、実際の世界はそんなにわかりやすく整理されているわけではありません。路上駐車される車が能動的に風景に加担し、不法投棄される家具や家電がかつてあった文脈をジャンプして衝突するように、今この瞬間の光景は同時多発的な偶然が複雑に絡み合って構成されているのです。

柴田はこれまでも「現実とフィクションの関係は相反するもののようでありながら、実際は密接で常に表裏一体なものである」という視点から、人やモノ・出来事を通した虚実性に着目した作品を制作してきました。本展では、整備された路上で偶発的に自然な振る舞いを見せる<ゴミ>の存在が、虚実の境目を行き来する媒介になります。一見混沌としたカオスのように見えるインスタレーションの中で、ゴミによって公共空間が開放されていく一瞬が切り取られた写真は、ありのままの現実に内包された虚実の揺れをより深く知覚し世界を解釈し直す突破口として立ち現れます。

個展『公共と自由』展示風景(2016年、Art Center Ongoing、東京)、ミクストメディアインスタレーション、サイズ可変

路上で自然な振る舞いを見せるゴミが、奪われた風景を開放していく

「Art Center Ongoingでの個展『公共と自由』での試みとは、予測不能な虚実混在するカオスである、ありのままの世界の再演でもあり、そこに立ち上がる風景の可能性を模索することにあった。それはある意味、知らずのうちに奪われた風景を開放し、そこに自由を見出す事でもあっただろう。
コインパーキングに放置されたカップラーメンの空の容器は風景に対する可能性そのもののように思えたし、三菱東京UFJ銀行の目の前に腰掛け、焼きそばのカップ麺を頬張る学生には風景に対する挑戦を見ているようでパンクを感じた。手掛かりとなるのは路上で自然な振る舞いを見せるゴミの存在に対して、ゴミの以前の姿である商品や製品が路上で見せる佇まいの違和感やゴミでも商品でもない、その2つの領域を行き来する袋から出されたばかりのメロンパン。丁寧に風景とのやりとりを繰り返し、能動的にゴミと風景に関わって行くことで、息苦しい風景に風穴を開けようとしていたのかもしれない。(柴田祐輔)」

2016年の個展『公共と自由』からさらに発展させた続編である本展『続・公共と自由』にご期待いただくとともに、メディアを横断し虚実の入り混じった現実社会の深部を追求していく柴田作品を、この機会に是非ご高覧ください。


個展『BGM』展示風景(2014年、WAITINGROOM、東京)、ミクストメディアインスタレーション、サイズ可変

アーティスト
柴田祐輔
Yusuke SHIBATA