川内理香子『Tiger Tiger, burning bright』

2018年5月19日(土)- 6月17日(日)
オープニングレセプション:5月19日(土)18:00-20:00

・会期中は、水・木・金・土 12-19時、日 12-18時のオープンとなります。(定休日:月火祝)
・本展のオープニングレセプションを、初日の5月19日(土)に開催します。作家も在廊いたします。なお、レセプション前の時間帯も、通常通り12時からギャラリーはオープンいたします。
展示風景
作品
What immortal hand or eye, Could frame thy fearful symmetry?
2018
キャンバスに油彩 1940 x 1620 mm
Everything will be star
2018
Wire and pin on panel, acrylic box 1200 x 940 x 195 mm
WOMAN
2018
キャンバスに油彩 1620 x 1300 mm
Ground
2018
oil on canvas 455 x 530 mm
ladder
2017
キャンバスに油彩 410 x 318 mm
Fox will be
2018
キャンバスに油彩 606 x 727 mm
get the human's world
2018
紙に水彩と鉛筆 297 x 237 mm
from sun to moon
2018
watercolor and pencil on paper 410 x 318 mm
excretion
2017
キャンバスに油彩 910 × 727 mm
ambiguous
2018
キャンバスに油彩 455 × 530 mm
we had to
2018
紙に水彩と鉛筆 205 x 145 mm
Grass
2018
キャンバスに油彩 180 x 140 mm
Pipe? (Man)
2018
FPR、ラッカー塗料、針金 1550 x 140 x 330 mm
I am palm tree
2018
紙に水彩と鉛筆 410 x 317 mm
safe and quite
2018
Wire and pin on panel, acrylic box 510 x 630 x 175 mm
Pipe? (snake)
2018
FRP、ラッカー塗料、針金 1710 x 200 x 380 mm
she is becoming
2018
キャンバスに油彩 455 × 530 mm
unconsciously
2018
watercolor and pencil on paper 453 x 380 mm
vessel
2018
紙に水彩と鉛筆 453 x 380 mm
Sun's wife
2018
キャンバスに油彩 180 x 140 mm
Night and Day
2018
キャンバスに油彩 410 x 318 mm
balance
2018
紙に水彩と鉛筆 317 x 410 mm
IN ME
2018
紙に水彩と鉛筆 380 x 455 mm
somewhere
2018
キャンバスに油彩 273 × 220 mm
How to make a woman
2018
キャンバスに油彩 727 x 606 mm
Mask
2018
キャンバスに油彩 410 × 318 mm
like a game
2018
キャンバスに油彩 910 x 1167 mm
Bow wow
2018
パネルに針金、ピン、アクリルボックス 400 x 490 x 95 mm
reflection
2018
キャンバスに油彩 455 × 380 mm
Condor
2018
キャンバスに油彩 410 x 318 mm
プレスリリース
PDF

WAITINGROOM(東京)では、2018年5月19日(土)から6月17日(日)まで、川内理香子の個展『Tiger Tiger, burning bright』を開催いたします。川内は、食への関心を起点に、身体と思考、それらの相互関係の不明瞭さを主軸に、食事やセックスといった様々な要素が作用し合うコミュニケーションの中で見え隠れする、自己や他者を作品のモチーフとして、ドローイングやペインティングをはじめ、針金やゴムチューブ、ネオン管など、多岐にわたるメディアを横断しながら作品を制作している新進気鋭のアーティストです。当ギャラリーでは2年ぶり2度目の個展となる本展では、ペインティング、ドローイング、針金による半立体作品に加え、初めての試みとして樹脂を用いて制作された立体作品を含む、約25-30点の新作で構成されます。

作家・川内理香子について

1990年東京都生まれ。2017年に多摩美術大学大学院美術学部絵画学科油画専攻を修了。現在は東京を拠点に活動中。近年の展覧会として、2017年個展『Something held and brushed』(東京妙案GALLERY / 東京)、グループ展『ミュージアム・オブ・トゥギャザー展』(スパイラル / 東京)、個展『NEWoMan ART wall Vol.7: Rikako KAWAUCHI』(NEWoMan ART wall, JR 新宿駅ミライナタワー改札横のディスプレイ / 東京)、2016年個展『ART TAIPEI 2016 – WAITINGROOMソロブース』(Taipei World Trade Center / 台北・台湾)が挙げられます。また、2014年に参加した公募グループ展『第1回CAF賞展』での保坂健二朗賞、2015年SHISEIDO ART EGG賞受賞など、若手ながら確かな実力を持つ注目の作家です。当ギャラリーでの個展は、2年ぶり2度目となります。

作家ステートメント

特定の部族の間では食が神話の始まりに置かれている。
生のものと火を通したもの。体の中で起こる消化や腐敗、そして排泄。料理で扱われる火やカマド、土器。彼らはそれらに、人間の知恵や文化の始まりを見出している、とレヴィ=ストロースは神話を分析する。
社会や文化、哲学といった、世界の始まりは食べ物を口にする体から始まる。
食べる、というどの身体にも必要不可欠で触れざるをえない、常に体を取り巻く事象。
私はどうやらそんな食への行為に人よりも敏感で独特の感覚を持っているようだ。そんな私にとって強く共感できる、食に対する共通の感覚や思考が神話の中に立ち現れた。抽象的でもある、その感覚や思考を、彼らは執拗に具象的なものへと落とし込み、具体で思考していた。
動物、植物、身の回りにあるものを概念化し記号化させ、その記号を方程式のように繋げ、物語を作り出す。物語は物語として繋がっているのではなく、具象物の裏に象徴された意味の連鎖だ。
食というパイプを通して、彼らの諸概念が私のイメージにも流れくる。
川内理香子 2018年3月

赤々と燃えるエネルギーのゆらめき

食への関心を起点に、身体と思考、自他の不明瞭さとその揺らぎをモチーフとするきっかけになった出来事として、川内は、自分の身体が他者のように思えた経験を挙げます。例えば食べ過ぎたときや風邪をひいたとき、普段は自身の体を保持し、意のままに動かしていると思っているものの、本来はその逆で、生々しい肉体それ自体が、自身の意識や精神をも規定しているように感じられるのだと言います。
本展のタイトル『Tiger Tiger, burning bright』は、ウィリアム・ブレイクの詩「The Tiger」から引用されています。詩に詠まれている、虎の炎のような輝きは、その内に潜む情動やエネルギーのたぎりを表現していると言えるでしょう。火を操ることで文明を発展させ、歴史を紡いできた人類の中にも、そのたぎりは確かに存在し、目に見えずとも赤々と燃えているそれは、きっと実際の炎と同様に、人類の歴史の一端を担ってきました。
川内は自身の制作について、肉体と精神、そして自己と他者の間に存在する「コントロールできない領域を一瞬のうちに留め、常に動き続ける不安定な状態のものに、つかの間の理解と変化を促す境界探しの綱渡り」と語っています。「絶対的な物質である肉体と目に見えない精神、そして自己と他者。対立する両者はどのように繋がり、重なり合い、分断し、共に動いているのか。」動き続けるそれらの揺らぎをも「美しさ」として受け入れ表現することで、常に進化を続ける川内の新作群に、是非ご期待ください。

アーティスト
川内理香子
Rikako KAWAUCHI