平子雄一『Memories』

2019年12月21日(土)- 2020年1月26日(日)
オープニングレセプション:12月21日(土)18:00-20:00
*冬季休廊:12月30日(月) - 1月7日(火)

・会期中は、水・木・金・土 12-19時、日 12-17時のオープンとなります。(定休日:月火祝)
・本展のオープニングレセプションを、初日の12月21日(土)に開催します。作家も在廊予定です。
なお、レセプション前の時間帯も、通常通り12時からギャラリーはオープンいたします。
展示風景
作品
Perennial 15.Jul
2019
キャンバスにアクリル, 1620 x 1300 mm
Perennial 16.Feb
2019
キャンバスにアクリル, 273 x 220 mm
Perennial 17.Feb
2019
キャンバスにアクリル, 1000 x 803 mm
Perennial 20.Oct
2019
キャンバスにアクリル, 910 × 727 mm
Perennial 23.Sep
2019
キャンバスにアクリル, 1167 x 910 mm
Perennial 26.Mar
2019
キャンバスにアクリル, 1167 × 910 mm
Perennial 4.Jan
2019
キャンバスにアクリル, 910 × 727 mm
Perennial 6.Nov
2019
キャンバスにアクリル, 1620 x 1300 mm
Perennial 9.Nov
2019
キャンバスにアクリル, 273 x 220 mm
Perennial 9.Sep
2019
キャンバスにアクリル, 273 x 220 mm
Compost 83
2019
陶器, 550 x 200 x 100 mm
Compost 84
2019
陶器, 730 × 300 × 150 mm
Compost 82
2019
陶器, 495 x240 x 100 mm
Compost 85
2019
陶器, 440 x 205 x 110 mm
Compost 86
2019
陶器, 280 x 170 x 110 mm
Compost 87
2019
陶器, 235 x 150 x 110 mm
Compost 88
2019
陶器, 360 x 245 x 15 mm
Compost 89
2019
陶器, 250 x 195 x 15 mm
Compost 90
2019
陶器, 260 x 380 x 25 mm
Compost 91
2019
陶器, 270 x 378 x 25 mm
Bark 13
2019
キャンバスにオイルパステル, 420 x 340 mm
Bark 14
2019
キャンバスにオイルパステル, 420 x 340 mm
Bark 15
2019
キャンバスにオイルパステル, 420 x 340 mm
Bark 16
2019
キャンバスにオイルパステル, 398 x 347 mm
Bark 17
2019
キャンバスにオイルパステル, 1040 x 920 mm
Bark 18
2019
キャンバスにオイルパステル, 1040 x 920 mm
Bark 18
2019
キャンバスにオイルパステル, 330 x 390 mm
Bark 19
2019
キャンバスにオイルパステル, 400 x 420 mm
Bark 20
2019
キャンバスにオイルパステル, 470 x 380 mm
Bark 21
2019
キャンバスにオイルパステル, 410 x 340 mm
Bark 23
2019
キャンバスにオイルパステル, 390 x 470 mm
Bark 22
2019
キャンバスにオイルパステル, 340 x 400 mm
Bark 25
2019
キャンバスにオイルパステル, 320 x 390 mm
Bark 26
2019
キャンバスにオイルパステル, 420 x 380 mm
Bark 29
2019
キャンバスにオイルパステル, 400 x 346 mm
Bark 30
2019
キャンバスにオイルパステル, 398 x 347 mm
Bark 31
2019
キャンバスにオイルパステル, 400 x 347 mm
Bark 32
2019
キャンバスにオイルパステル, 397 x 348 mm
プレスリリース
PDF

WAITINGROOM(東京)では、2019年12月21日(土)から2020年1月26日(日)まで、平子雄一の当ギャラリーでは2年ぶり4度目の新作個展『Memories』を開催いたします。植物と人間の共存について、そしてそこに浮かび上がる関係性への疑問をテーマに、ペインティングを中心としながら、ドローイングや彫刻、インスタレーション、サウンドパフォーマンスなど、メディアを横断して作品を発表している平子は、自然と人間との間に境界線が感じられる状況に対して一石を投じること、考えるきっかけを与えることを続けてきました。その姿勢はそのままに、本展では作家本人の「記憶」という私的な要素からスタートし、制作された新シリーズ「Perennial」を発表いたします。記憶の堆積を象徴する櫓(やぐら)のような構造物をギャラリーの中心に配置し、床や壁も含めた空間全体を使ったインスタレーションの中に、新作絵画約15点と彫刻約10点を展示する予定です。

作家・平子雄一について


左:Perennial 4.Jan, 2019, acrylic on canvas, 910 x 727 mm
右:Perennial 17.Feb, 2019, acrylic on canvas, 1000 x 803 mm

1982年岡山県生まれ、東京都在住。2006年にイギリスのWimbledon College of Art, Fine Art, Painting学科を卒業。近年の展覧会に、2019年グループ展『ミテ・ハナソウ展2019』(佐倉市立美術館、千葉)、グループ展『CYGNUS LOOP』(Gallery Baton、ソウル)、2018年個展『project N 71 平子雄一』(東京オペラシティアートギャラリー・4Fコリドール、東京)、個展『Dazzling Leaves』(ZERP、ロッテルダム)、個展『Greening』(WAITINGROOM、東京)、2015年個展『Bark Feeder』(第一生命ギャラリー、東京)などが挙げられます。また、2009年『シェル美術賞』入選、2010年『トーキョーワンダーウォール2010』トーキョーワンダーウォール賞受賞、2013年『VOCA展』奨励賞受賞など国内の主要公募展での活躍も目覚ましく、Akzonovel Art Foundation、LISSER ART MUSEUM(共にオランダ)、第一生命(日本)にパブリックコレクションとして作品が収蔵されるなど、国内外で広く活躍しているアーティストです。

記録から再構成する植物との関係の記憶

今回の新作個展のテーマに「記憶」を選んだ平子ですが、記憶といっても「安易に思い返せるような印象深く焼き付いているものではなく、私の記憶(記録)に意図せず写り込んだ、植物と私の関係の記憶」に焦点を当てたと言います。平子は以下のように続けます。
「記憶の端に存在していた植物や自然を思い返す事はほとんど不可能なので、私は過去3年間に主に携帯電話で撮影した画像を見返しました。その総数は約13,000枚あり、その1割強の画像に植物やそれに関するものが写り込んでいました。カウントしたものは植物そのものや、食品としての植物、植物をモチーフにした装飾、木製の家具や建築物などです。私は一般的な都市生活を送っていますが、想定した以上に植物とそれに関する要素と切り離せない生活を送っている事を再確認しました。」
私たちの記憶には、意識的に覚えている物事と、無意識下に眠っている物事の2種類があります。よりドラマチックな記憶は意識的に覚えている物事の方かもしれませんが、その記憶もやがて時間が経つにつれて薄れ、一つ一つの要素は無意識下に落ちていってしまうものです。平子はその無意識下にある植物の記憶を、写真というその時は意識的に撮っていた記録物から掘り起こし、意識の曖昧な場所にあった要素をすくい上げ、見えにくい植物との関係の記憶を再構成することによって、普段は見えてこない風景を作品の中に立ち上げようと試みました。それは恐らく、平子個人だけではなく、より多くの人々にとっての普遍的な風景となって目の前に立ち上がってくるのではないでしょうか。
新シリーズのタイトルとなっている「Perennial」とは「多年生植物」を表す名称であると同時に、「長続きする」「永続する」といった意味も持ち合わせています。一時的な記憶ではなく長く続いていくような世界を表現することによって、より普遍的な人間と植物との関係性に思いを巡らしながら制作したと平子は言います。積み上がっていく記憶の象徴としての「櫓」をギャラリーの中心に配置し、その周りには四季を通じたそれぞれの記憶が、長く長く続いていくような形で構成されていきます。一年で生涯を終える「一年生植物」ではなく、私たちと植物との関係が長く続いていく「多年生」であることを祈って。ギャラリー空間全体を使って表現される平子雄一の新シリーズを、是非ともご高覧ください。

本展にあわせて企画された3つのコラボレーション:

・「OIL by 美術手帖」での彫刻作品限定販売
オンラインマーケットプレイスの「OIL by 美術手帖」で、
会期中のみOIL限定の彫刻作品を販売しております。
https://oil.bijutsutecho.com/artist/371

・「mm’s(ミリズ)」の枚数限定Tシャツのリリース
良質な素材でアーティストとのコラボTシャツを制作している「mm’s」が、
平子雄一の枚数限定Tシャツを個展にあわせてリリースし、会場とオンラインショップで限定販売します。

・平子雄一の解説が聞ける音声ガイド
平子雄一本人が作品について/個展について解説する音声ガイドが製作されました。
以下のQRコードよりアクセスするとご視聴いただけます。

アーティスト
平子雄一
Yuichi HIRAKO