柴田祐輔『BGM』

2014年3月15日(土)- 4月20日(日)
オープニングレセプション : 3月15日(土)18:00~21:00

・会期中は、月曜 17~23時および金・土・日 13~19時のオープンとなります。
・本展のオープニングレセプションを、初日の3月15日(土)18~21時に開催します。作家も在廊いたします。
・なお、初日も通常通り13時からオープンいたします。
展示風景
作品
ナレーション - 天の声に導かれし悪魔と戦う男 宇宙からやってきた記憶喪失の女 -
2014
シングルチャンネルビデオ、サウンド、ダンボール(オブジェ付き) 17min
ハンドメイド
2013
シングルチャンネルビデオ、サウンド、車のオブジェ 16min. 51sec
局地的雨
2013
シングルチャンネルビデオ、サウンド、ジョウロ2つ付き 07min. 03sec.
プレスリリース
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waitingroomでは2014年3月15日(土)~4月20日(日)まで、柴田祐輔 個展『BGM』を開催いたします。waitingroomでは初の個展となる柴田は、2013年の六本木アートナイトでのパフォーマンス作品『クリーニングディスコ』や、Art Center Ongoingでの個展『惑星』が話題を呼んだ、現代美術作家です。本展では、「見るものに都合よく解釈された世界、“良い物語”からの脱却」をテーマに、現実とフィクションの関係に着目して作られた映像や写真などで構成される、新作インスタレーション作品を発表します。

作家・柴田祐輔について

柴田は、1980年福岡県に生まれ、武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業後、2007年に武蔵野美術大学大学院美術専攻版画コースを修了しました。現実世界の曖昧さや不確かさに着目する作品をテーマに、国内外で精力的に発表しています。近年の展覧会として、2013年個展『ドリブル』(Centro Cultural Borges /ブエノスアイレス・アルゼンチン)、2013年個展『惑星』(Art Center Ongoing / 東京)、2013年「六本木アートナイト2013」(六本木 / 東京)でのパフォーマンス『クリーニングディスコ』、2012年個展『Visible Planet』(FAB Gallery / アルバータ, カナダ)、2012年グループ展『The Fine Art of Schmoozy』(Latitude53 / アルバータ, カナダ)、2011年グループ展『入ってはいけない家』(黄金町バザール / 神奈川)が挙げられます。

ありのままの現実が、虚実を共に携えたままの混沌として、ただただ私たちの目の前に存在する

柴田の作品は、「現実とフィクションの関係が相反するもののようでありながらも、実際は密接で常に表裏一体なものである」という作家の興味から、人やモノ・出来事を通した虚実性に着目して作られています。かつて9.11が起こった時に、米政府の会見をハリウッドが演出したように、現実社会において、虚実の関係性は境界線の曖昧なものであり、すでに何が本当のことで何が嘘なのかという問い自体が、現実の前では成立しえないと作家は言います。そして、語り手によって同じ歴史が全く異なって伝えられていることが示すように、現実は私たちの都合のいい形で解釈され、物語られることで、その有り様を限定されてしまうと。
柴田は作品を通して、現実が内包する虚実の揺れや、語られる主体によってその姿を変容させられた現実とありのままの現実との距離・ズレを切り取ります。そのズレを明らかにすることによって、「ありのままの現実が、虚実を共に携えたままの混沌として、ただただ私たちの目の前に存在する」、そんな状況を作り出します。作品を通して、現実社会の混沌の深部を目にする時、私たちはそこに何を見るのか?

見るものに都合よく解釈された世界、”良い物語”からの脱却

語り手によって見るものに都合よく解釈された“良い物語”からの脱却が、柴田の作品の大きなテーマとなっています。そして、作品が混沌としたありのままの現実のわからなさを、より深く知覚するための突破口となることを目指しています。

「私は作品で、現実社会において、限られた範囲内で物語が共有されている状況を作り出します。それはまるで現実に体当たりしているかのように強引に、唐突に現実に物語を持ち込むのです。その物語は無意識に共有される”良い物語”とは違い、言わば皆と共有出来ない孤立化した物語であり、私たちに違和感を伴って、物語の存在を外側から客観的に把握させてくれます。私は無意識に共有される”良い物語”から脱却する為に、現実に於ける物語の所在を明らかにした上で、この物語が現実とどのような関わりを持つことが出来るのか、その有効範囲を探ろうとしています。時に、既に現実に入り組んでいる物語を加速させたり、実際の出来事に於いての偶然と必然の関係を揺さぶったり、実際の会話を台詞に起こし、演技が真実と入れ替わる瞬間を捉えようとしたりして、突拍子もない孤立化した物語が現実と深く結びつくクライマックスの瞬間を捉えることで、虚実の関係が密接で曖昧であるありのままの現実へアプローチしようとしているのです。(柴田祐輔)」

写真や映像、彫刻など、様々なメディアを用いて現実社会に深く切り込む、柴田のインスタレーション空間に是非ご期待下さい。

連携:トーキョーワンダーサイト渋谷・本郷 「アジア・アナーキー・アライアンス」展
サテライト・プロジェクト「AAA東京アライアンス」

アーティスト
柴田祐輔
Yusuke SHIBATA